中道歯科医院:お知らせ

2010年5月24日
平成22年4月 院長のマンスリートーク ◆優秀な歯科技工士がいなくなる

◆優秀な歯科技工士がいなくなる


日本に入ってくる中国製の歯科技工物から、日本では発癌性が高いとして使用禁止になっているベリリウムが含まれていたとして問題になっている。海外技工には違法性・安全性に問題はないとされているが、安い粗悪な歯科技工物はいかがなものか。

歯科技工においては市場原理が全く機能していない。完全放任市場に問題があったため昭和63年に大臣告示があって、やや改善されたが、平成12年頃より急激に悪化してきている。歯科技工士の低賃金、長時間労働は目に余るものがある。

歯科技工士会は低評価となっている補綴点数の引き上げを歯科医師会とともに協議し、提案していくことが得策であり、生活安定のための具体的提案(700〜1000億円)が不可欠なことを院長は訴えてきた。また、理論構築のためのシンクタンクを設立し、歯科技工士が1日も早く安心して仕事が行えるような環境を整備する必要性についても言及してきたが、危ない水域に入っている。このままいけば、いずれ優秀な歯科技工士が日本からいなくなり、歯科医療が崩壊する危険性をはらんでいる。

根本的な解決策は歯科医療費を増やすこと、そして歯科界が余裕、ゆとりを持つことである。