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2024年2月22日
令和6年2月院長のマンスリートーク◆昭和40年代の歯科医療−②医療保険制度改革試案
令和6年2月院長のマンスリートーク◆昭和40年代の歯科医療−②医療保険制度改革試案

 医療保険制度の抜本改革については、厚生省は昭和40年12月に「医療保険基本問題対策委員会」を省内に設けて検討を開始した。
 昭和41年3月に、臨時的な審議会を設けて検討したいとし、「臨時医療保険審議会設置法案」を4月に国会に提出したが、各方面の反対が強く、この法案は廃案となってしまった。
そこで、政府側は各団体の意見を聴取するという方向に向かっていった。
 昭和42年11月には抜本改正についての厚生省事務局試案として「医療保険制度改革試案」をまとめ、自由民主党の医療基本問題調査会に提出すると共にこれを公表した。
 この試案は、医療保険制度の問題点として、
1.制度間の給付率の格差
2.保険料負担の制度間、保険者間の格差
3.財政悪化と制度崩壊の危険
4.診療報酬支払方式の問題をあげ、具体的な改革案として
1)制度の体系については、現行の制度を基調とする
2)各制度間の財政調整を行なう
3)医療給付の割合を、被用者本人及び地域保険の世帯主は入院10割、入院外7割、被用者家族、世帯員は入院入院外とも7割給付
4)診療報酬体系については、物と技術をできるだけ分離
5)医療制度、薬事制度の近代化
 等を掲げた。
 この試案は、その後政府与党の抜本改革案に大きな影響を与え、特に財政調整案については、その後の自民党国民医療対策大綱等に生かされていった。
 そこで、今回は「医療保険制度改革試案」の中から、診療報酬支払方式の問題について詳しくみていく。

◎診療報酬体系の適正化
 診療報酬体系については、医療経済に関する諸調査の結果等に基づき、次の原則により適正化を図る。
(1)医師、歯科医師等の技術を正当に評価する。
(2)物と技術をできる限り分離し、物価については、経済変動に即して改定する。
(3)甲表及び乙表は一本化する。
 (注)上記の原則にしたがって、初診料、入院料及び手術料の引上げ、再診科の新設、処方料の算定方法の合理化、甲乙両表における給食、看護及び寝具の点数を同一とすること等を近く実施する。
(4)薬価基準の適正化
 薬価調査は、毎年少なくとも一回これを行ない、薬価基準価格を実勢価格にあわせる。また、薬価基準の収載、削除の取扱いを厳正に実施する。

◎支払方式
 現物給付・出来高払方式を原則とするが、さらにこれを補完するため、次のような措置を講ずることとする。
(1)歯科診療の補てつ等付加部分が明確に区分できる領域については、差額徴収を認める。
(2)保険医療機関における給付は原則として現物給付とするが、特に医療機関より申出のあった場合には、一定の条件のもとに償還制によるか、又は現物給付と償還制とを併用することができるものとする。
 なお、大学附属病院については、教育研究機関としての特殊性にかんがみ、すべて償還制によることとする。
(3)へき地診療所、外来診療を取り扱わない病院等、特定の病院及び診療所については、その態様に応じて請負方式、件数払方式等別建ての診療報酬支払方式の選択を考慮する。

◎その他
(1)保険料の徴収、診療報酬の請求及び審査等について、事務の簡素化、能率化を図る。
(2)地域保険においても、被用者保険と同様、全国いずれの療養取扱機関でも現物給付を受けることができることとする。
 また、公費負担医療(生活保護、結核予防等)を担当する医療機関と医療保険(被用者保険、地域保険)を担当する医療機関の指定を一本化する。

◎累積赤字の解消
(1)政府管掌健康保険、日雇労働者健康保険及び船員保険の累積赤字は、国庫負担によりおおむね10年間で解消する。
(2)国民健康保険の累積赤字については、これを解消するために市町村の起債を認め、おおむね10年間で市町村が一般会計によってこれを償還し、国は所要の利子補給を行なう。

診療報酬体系の適正化についての
(1)医師、歯科医師等の技術を正当に評価する。
(2)物と技術をできる限り分離し、物価については、経済変動に即して改定する。
と支払方式の
(1)歯科診療の補てつ等付加部分が明確に区分できる領域については、差額徴収を認める。
が歯科にとっての重要項目であったが、診療報酬体系の適正化は実現しなかった。

資料/日本歯科医師会:日本歯科医事衛生史 第2巻 P227-234.日本歯科医師会,1984.

   


当院の特徴紹介
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