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中道歯科医院
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2022年7月25日
令和4年7月院長のマンスリートーク◆昭和20年代の歯科医療−⑤昭和25年の歯科医業状況
令和4年7月院長のマンスリートーク◆昭和20年代の歯科医療−⑤昭和25年の歯科医業状況

 日本歯科医師会が第4回中央社会保険医療協議会に提出した単価改訂案は、昭和25年9月日本歯科医師会において実施した歯科医業調査に基づいて算出されが、この調査は、約1,000通の調査票を各都道府県に依頼したが返ってきたのは約400通で、資料として使用しうるものは82通しかなかったが貴重な調査結果である。
 以下に昭和25年9月の歯科医業状況を記す。

○設備概要
 82診療所の設備は椅子127台、ユニット40台、歯科用レントゲン14台である。
 椅子の台数は127台で1診療所に1.54台を有している。ユニットは40台で、診療所単位でみると2つの診療所に1台しかない事になっており、椅子単位でみると3台の椅子に1台の割合になっている。
 歯科用レントゲンは14台で、6診療所に1台となっている。

○人的構成
 82診療所の人的構成は歯科医師(経営者82人、勤務者16人)98人、技工師28人、看護婦9人、助手19人、臨時雇人9人、その他16人である。
 82診療所における勤務者の数は97人で1診療所には1.18人で、これを細別して見ると、歯科医師の勤務者16人で1診療所当たり0.195人、技工師28人で0.341人、看護婦9人で0.109人、助手19人で0.231人、臨時雇人9人で0.109人、その他16人で0.195人となっている。

○歯科医師の勤務状態
 調査年月の昭和25年9月においては、日曜日4回、祭日1回で5日間休診しているから診療日数は25日である。
 調査票によると82診療所における 1日の労働時間は平均11時間で、診療に8時間12分、技工に2時間48分を要している。

○患者数
1診療所における1カ月の平均患者数

  (新患) (延患者) 
社会保険 24.60人 188.84人 
生活保護 0.36人 2.21人 
自費 17.90人 108.17人 
その他 1.96人 12.73人その他は国民保険
 44.82人 311.95人診療日数25日

 1日の患者数は1診療所単位とすれば約14人で、歯科医師1人単位とすれば約12人が平均である。

○区分別診療報酬

社会保険191,986点・・・・1,987,016円
生活保護2,626.2点・・・・26,262円
自費118,677点・・・・118,677円
その他11,814.5点・・・・118,145円
325,103.7点・・・・4,016,825円

 社会保険において金額は1,987,016円で、点数は191,986点であるから一点単価は10.344円となっている。これは甲地、乙地の単価の相違からきたもので、その平均値である。生活保護の単価はすべて10円となっている。自費の点数は、自費の件数に保険の点数を乗じて得た数値をもって、自費の金額を除して計算した結果一点単価は15.887点となった。
 その他即ち国保の一点単価は10円である。社会保険、生活保護、自費、その他の平均一点単価は12.355点となる。

○1診療所1カ月の実働点数

社会保険 191,986点÷82=2,341点
生活保護 2,626.2点÷82=32点
自費 118,677点÷82=1,447点
その他 11,814.5点÷82=144点
 325,103.7点÷82=3,964点

 1診療所単位で計算すると、社会保険で2,341点、生活保護32点、自費1,447点、その他144点、計3,964点となる。歯科医師1人の実働点数は、社会保険で1,959点、生活保護26点、自費1,211点、その他121点、計3,317点となり、1診療所1日の実働点数は158.56点、
 歯科医師1人1日の実働点数は132.68点となる。また、患者1人1回の点数は11.05点である。

○82診療所の実態調査(表1)

 実態調査によれば、経費は23,322円(47.61%)、税は5,608円(11.45%)、純所得は20,055円(40.94%)、生計費は21,493円で1,438円の赤字を出している。この赤字は償却費や借入金などで埋めている。
 本調査施行時の昭和25年9月に対する26年7月における物価の値上がり率によって補正すると各項目の%は、それぞれ上昇して、経費合計は28,664円(58.51%)、所得は20,322円(41.49%)、税金は所得減の結果3,620円(7.39%)、純所得は16,702円(34.10%)となり、生計費は物価の値上がりによって22,998円を要することとなる。
 歯科医師が勤労生活者と全く同一生計費において生活するとしても、現行の単価10円は13.26円とならなければならない。現行一点単価を決定する際に医師の生活水準を一般より2割増しに換算しており、電気料金の値上げを考慮に入れて34.1%を用いて計算すると収入53,530円を必要とする。したがって一点単価は16.14円となる。
 現実に歯科医師が必要とする生計費23,000円を得るための収入及び一点単価はどれ位かを逆算してみると収入は73,500円となり一点単価は22.19点となる。

○歯科診療別比率と稼働時間(表2)

 診療内容は齲蝕治療が圧倒的に多く、全項目の45.62%で歯科医師の仕事の半分は齲蝕の治療であることが判った。
 これを1日12人の患者に当てはめてみると、齲蝕治療は5.47人、抜歯は0.8人で2日に1人半抜歯する人があるという事であり、初診料の1.166から推して新患は毎日一人はある事になる。

 日本歯科医師会は
(1)26年5月全国都市における平均生計費を得るためには一点単価13円
(2)更に生活水準2割増に光熱給水費の値上がりを考慮した16円
(3)実態調査に基づく生計費をそのまま最近の物価、賃金等の上昇率にスライドさせて理  論的一点単価22点
と三段階の新単価を中央社会保険医療協議会で説明し、日本歯科医師会としてはこの第3項目の一点単価22円を推すものであると強く主張した。

   


当院の特徴紹介
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