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中道歯科医院
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2022年6月27日
令和4年6月院長のマンスリ−ト−ク◆昭和20年代の歯科医療−④アメリカ歯科使節団報告書
令和4年6月院長のマンスリ−ト−ク◆昭和20年代の歯科医療−④アメリカ歯科使節団報告書
 日本歯科医師会は、昭和25年3月5日の第4回代議員会でアメリカ歯科使節団の招聘を議決し、連合軍最高司令部に提案した。司令部はアメリカ歯科医師会に使節団の派遣を招請、同年7月3日来日した。使節団は30日間滞在して歯科業務、 歯科教育を視察、講演し同8月2日離日し、帰国後次の報告書を司令部に提出した。
        日本政府厚生省宛覚書
        連合国最高司令官総司令部医務局
        1951年10月8日
1.連合国最高司令官はさきに日本歯科医師会の提案により米国歯科医師会に対し日本に使節団を派遣するよう招請した。
2.右使節団は日本に30日間滞在し他方面に亙って歯科業務及び歯科教育を視察した後最高司令官宛に報告書を提出した。
3.米国歯科医師会の使節団の報告書は日本国民の為に歯科診療の進歩向上に資する参考並に助言の文書として日本政府厚生省及び歯科医業者に提供する。
 報告書
  カルフォルニア州サン・フランシスコ郵便局長気付
 連合国最高司令官総司令部医務局長 殿
                1951年8月2日
 1951年7月1日より8月2日に至る日本訪問中にアメリカ歯科医師会使節団の作成した日本の歯科に関する報告をここに送達致します。
  ハロルド・W・オッピス Harald W.Oppice
  ルロイ・H・エニス Luray H.Ennis
  R・チェスタ−・ダ−ルグリ−シュ R.C.Dalgleish
スタンレ−・D・テイルマン Stanly D.Thyman
  ジョ−ジ・G・バッフェンバ−ガア George Paffenbarge

○歯科教育(要約)
 各歯科医学校は、能うる限り速かにこれを許可を得た大学の不可欠の一学部となすべきである。大学組織における歯科医学部又は歯科専門学部は、同大学その他の各学部と同一の学問上の地位を有すべきである。何となれば、歯科教育は比較的にいえば、他の如何なる面の教育とも同様に人類の福祉にとって重要なものであるからである。
 各学校における学科課程の理論的の面は、適切であると思われる。歯科医学の技術方面についての技工室並に診療室におけるリクワイヤメントは不充分であると思われる。換言すれば、歯科医学教育において理論と実地の間には、大きな間隙が存するように見える。彼等の臨床応用における生物学的諸法則の解釈が欠けていると思われる。小児歯科学の教習は、殆ど注意が払われていない。この点は能うる限り速かに是正さるべきである。
 口腔診断の教育は、殆ど若しくは全然行われていないように見える。また、この分野において、放射線学及び病理学の両部門の利用もないように思われる。
 学校の多くは、技術的操作を満足に行うに要する技工室の設備を欠いている。学校によっては、旧式で取替えを要するものもあるが、治療室の椅子その他の設備は満足すべきものと思われる。
訪れた各図書館は、歯科医学に関する最近刊の書籍、雑誌が欠けている。
 学生は満足すべき施術を行うに必要な、充分良質のまた数においても充分な、バ−、スト−ン、及び手用器械を欠いていると思われる。
 治療椅子の証明は、大抵の場合不充分であった。
 患者についての仕事は、適正な臨床処置に関する基本知識の欠如を示していた。
 管理事務上又は学生指導のための臨床記録は何れも保存使用方式が不適切であると見受けられた。
 前歯に金属冠を使用する一般的習慣は、その歯牙支持組織に悪影響があるのみならず、良き審美観に反するものである。歯科医業に従う人々及び学校は、この種の修復方法を使用しないように導くよう勧告する。

○歯科材料並に設備(要約)
 日本の歯科医師は、米国製のものと比較して、日本商社製作の歯科材料及び器械の質についての不満を繰返し述べていた。若干の日本の歯科医師の中には、米国製歯科材料を相当量手に入れて、性能の大まかな比較をしていた者がある。この衆口一致の意見は、日本製の材料器械を使用する機会のあった米軍の歯科医師たちによって裏書きせられている。
 比較的に大きくて重要な歯科材料製造会社中の3社の視察によって可成り良好な生産管理研究及び研究のための相当な手段を有していることが明かにせられた。これらの会社は、第一級材料生産可能な潜在力を有している。短時間の観察では、何故第一級の生産をしていないように見えるのかは、明白でない。恐らく所要の技術的能力を有しないのであろう。米国で設定せられている歯科材料の基準及び規格が、日本の製造会社のために、適当な指針として役立ち得るであろう。

○公衆歯科衛生及び福祉(要約)
 戦後の進歩は、公衆歯科衛生事業の組織並に運営において著しい。
 膨大な数の外来患者のサ−ビスが行われている721の保健所及び3000の病院の設置と運営とは、 国民に対して歯科衛生保護を供与せんとする希望を示すものである。しかし、かかるサ−ビスを受ける者の適格性を明確に区切りをつけてないように見える。かようなサ−ビスの提供は、これと同一の仕事が、私営の歯科診療機関を通じて行われ、若くはこれを行わんと意図している社会保険制度の規定と一致していないように見える。貧困者に診療を施す場合を除いて、保健所、病院等におけるかかる臨床上のサ−ビスは、各個人若くは各家族は、自立自給すべきであるとする民主的観念と相容れないものである。
 保健所、学校及び病院の臨床的業務は、私営の歯科診療機関と競争するものであってはならない。

○社会保険事業(要約)
 日本の歯科医師は、現行健康保険制度によって受ける報酬が、一つの専門業務に属する者として支えられるべき標準の生活を為すに足らないと再三訴えた。彼等は、該制度によって得ることのできる報酬は同一制度によって医師の得ることのできる報酬の略50%であることを指摘した。かかる差別は、大いに不公正であり、更生せらるべきである。この状態を救うことを意図した一つの新方式が提案せられていることが指摘された。この方式は、歯科医師が業務にたづさわっていて期間の長さを考慮に入れる一項を含んでいる。専門家が業務にたづさわっていた期間の長さは、受くべき報酬決定のための一基準として使用せらるべきではない。換言すれば、業務に従事していた期間は、より大なる熟練を保証するものではないからである。
 日本のこの制度における更に一つの明かな不公平は、自費患者が、その治療費の全額を支払われない場合には、本制度によって供与せられるものよりも、もっと良い治療を受けることが出来ないということに関連を有する。保険に規定されているよりもより良い治療を受ける場合、その公定の保険診療報酬を支払の一部に充てることが出来るような規定を作成すべきである。

   


当院の特徴紹介
いつも、総山先生の教えを守るよう治療に当たっています。
院長は、この事業の設立時から中心的役割をにない一定の成果を出しました。
年に1回は必ず「かかりつけ歯科医」で健診することが重要と考えます。
良質な音質のBGMを流してます。
患者にとってより安全で安心できる歯科外来診療の環境整備は万全