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2014年8月20日
平成26年8月院長のマンスリートーク ◆理研・笹井芳樹氏の自殺––
◆理研・笹井芳樹氏の自殺––

 8月5日午前8時40分頃、STAP細胞論文の主要著者の一人であった理化学研究所発生・再生科学総合センターの副センター長笹井芳樹氏が首をつって自殺しているのが発見された。
 笹井氏は、1962年3月5日生まれで、1998年には京都大学再生医科学研究所の教授に36歳の若さで就任、ES細胞から選択的に神経細胞を分化させる系を確立していた。
 2005年には高橋政代氏とES細胞による網膜の分化に成功し、2006年にはES細胞から視床下部前駆細胞を分化誘導させることに成功、さらに、2011年4月英科学誌「ネイチャー」にマウスのES細胞から網膜全体を作ることに成功したことを発表、高く評価されていた。
 また、笹井氏は理研CDB設立当初からのメンバーで、CDBの予算獲得や新施設融合連携イノベーション推進棟の実現にも尽力、ポートアイランドの関連企業からも「神戸全体の発展や産学連携を見据えるまれな存在だった」と評価されていた。
 最初、英科学誌「ネイチャー」はSTAP論文を「何百年にもわたる細胞生物学を愚弄するもの」と激しい意見で、論文を突き返した。「ネイチャー」に相手にされなかったSTAP論文は、2012年12月笹井氏が研究チームに加わり、小保方晴子ユニットリーダーらを指導したことで1年余りで掲載にこぎつけた。
 本年1月30日の新聞各紙には「新型の万能細胞発見」と大きな見出しが踊った。
 STAP(「刺激惹起性多能性獲得」という正式名を英語で表記した頭文字)細胞は、
iPS(人工多能性幹細胞)よりも簡単に効率よく作ることができ、受精卵を元にするES細胞(胚性幹細胞)と同じぐらい遺伝子を傷つけにくいため、がん化の恐れも少ないと書かれた。
 その作り方は簡単だった。マウスの脾臓から取り出した白血球の一種のリンパ球を紅茶程度の弱酸性液に25分程度浸し、その後に培養すると数日後には万能細胞に特有のたんぱく質を持った細胞ができ、この細胞をマウスの皮下に移植すると、神経や筋肉、腸の細胞になったという。成長途中の受精卵に入れて子宮に戻すと、全身が元はリンパ球だった細胞だけでできた胎児に育った。この結果からSTAP細胞は、どんな組織にでもなれる万能細胞であることが立証されたとされた。
 細胞自体に触れることなく、取り巻く環境を少し厳しくするだけで、自発的な初期化を促すSTAP細胞は、生命科学の歴史を塗り替えるものと絶賛された。
 ところが、事態は一転してSTAP論文には、いろんな疑義が出てきて、結局、論文は取り下げられた。
 笹井氏を自殺まで追い込んだのは、8月5日に予定されていた検証実験の中間報告が絶望的であったのではないかとか、7月27日に放送されたNHKスペシャル「調査報告 STAP細胞 不正の真相」で笹井氏が論文に深く関与していたことが判明したことが一因ではないかとか、いろいろな憶測が流れた。
 いずれにしろ、笹井氏は心療内科を受診し、薬の副作用も加わり、会話も成立しない位相当に追いつめられた心理状態であったようだ。
 笹井氏逝去に対し、ネイチャーは「科学にとって悲劇で、大きな損失だ。幹細胞や発生生物学など様々な分野での先駆的な研究で並外れた遺産を残した」というコメントを発表した。
 菅官房長官は「笹井氏は再生医療分野で世界的にも大きな功績があり、将来を期待される研究者だった。このような事態に至ったのは非常に残念だ」と述べた。
 笹井氏のかばんの中からは、小保方晴子理研ユニットリーダーとセンター幹部、自らの研究室宛ての遺書が見つかった。小保方氏へは「STAP細胞を再現してください」と励ます内容だったという。今後が注目される。
 STAP細胞が本当に存在するかどうかを検証しているさなかに、キーパーソンがいなくなったことで、今後の真実解明にかなりの影響が出る恐れがある。
 この問題が発覚した後は、個人に責任を取らせようとしている印象があった。研究者個人ではなく、最後まで組織が責任を持っていれば悲劇は避けられたかもしれない。
 笹井氏の自殺は、非常に悲劇で、世界の科学界にとって大きな損失である。ご冥福をお祈りする。

   


当院の特徴紹介
いつも、総山先生の教えを守るよう治療に当たっています。
院長は、この事業の設立時から中心的役割をにない一定の成果を出しました。
年に1回は必ず「かかりつけ歯科医」で健診することが重要と考えます。
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