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2012年3月15日
平成24年3月院長のマンスリートーク ◆いわゆる「混合診療」に係る論点整理
◆いわゆる「混合診療」に係る論点整理
今月は、TPPに関連して問題になっている、いわゆる「混合診療」に係る論点整理を以下に行ってみる。

◎いわゆる混合診療裁判の最高裁判決

平成23年10月25日、最高裁判所は、混合診療禁止の是非を巡って争われていた訴訟で、国の法解釈と政策を妥当とする判決を下し、東京地裁判決以来4年間続いていた論争に幕を引いた。混合診療禁止原則が認められたことの意義は大きいものと思われる。
争点は、混合診療禁止の原則の法的根拠の有無と政策としての妥当性であったが、国の主張・解釈を是認し、原告の主張を退けた。第1の争点では、健康保険法第86条等の「規定の文言上その趣旨が必ずしも明確に示されているとは言い難い面はあるものの」等の留保条件をつけ、混合診療保険給付外の原則の趣旨に沿った解釈を導くことができると判断。
第2の争点については、「健康保険により提供する医療の内容については、提供する医療の質(安全性及び有効性)の確保や財政面からの制約等の観点から、その範囲を合理的に制限することはやむを得ないものと解され」、「混合診療保険給付外の原則を内容とする法の解釈は、不合理な差別を来すものとも、患者の治療選択の自由を不当に侵害するものともいえず、また、社会保障制度の一環として立法された健康保険制度の保険給付の在り方として著しく合理性を欠くものということもできない」と判断した。

◎いわゆる混合診療裁判の東京地裁判決

平成19年11月7日、東京地方裁判所(定塚誠裁判長)において、いわゆる混合診療事件第一審判決が下された。神奈川県に在住するがん患者が、国に対し、インターフェロン療法(保険診療)に活性化自己リンパ球移入療法(自由診療)を併用した場合であっても、インターフェロン療法については健康保険法第63条1項の療養の給付を受ける権利を有することが確認された事案で、社会的に極めて影響が大きい裁判であった。
争点は、保険診療に自由診療が併用された場合、本来保険診療であった部分について、どのような取り扱いが法の解釈として正当化されるのかという点にあったが、判決は国の主張を否定した。当事者間の法律関係を確認する訴訟とはいえ、療養の給付の内容、範囲等に関する議論にも影響を及ぼした。
東京地裁の裁判長は、個別的に見れば「療養の給付」に該当する医療行為であっても、それに保険診療として承認されていない医療行為が併せて行われると、それらを一体とみて、前者についても「療養の給付」に該当しないと解釈すべき手がかりは、何ら見出すことができないばかりか、これらによれば、法は、個別の診療行為ごとに「療養の給付」に該当するかどうかを判断する仕組みを採用しているというべきであるとした。一般的にいえば、保険診療と自由診療が併用された混合診療については、一方で、併用される自由診療の内、何をどのような方式で保険給付の対象とすべきか、また、それに伴う弊害にどのように対処すべきかという問題があり、他方で、自由診療が併用された場合にもともとの保険診療相当部分についてどのような取扱いがされるかという問題があるところ、これらは別個の問題であって、両者が不即不離、論理必然の関係にあると解することはできないとした。そして、特定療養費制度(現在の保険外併用療養費制度)に関する定めを鳥瞰しても、特定の保険診療については、およそ全ての保険給付の対象から排除するという趣旨を窺い知ることができる規定はないという結論を下し、国の主張は理由がないというべきであるとした。しかし、法解釈の問題と、差額徴収制度による弊害への対応や混合診療全体の在り方等の問題とは、次元の異なる問題であることは言うまでもないと付け加えた。
(判決文は、判例時報1996号、平成20.5.1号に掲載されている。)

◎国の解釈と政策

本来、国は①「療養の給付」は傷病の治癒を目的とした一連の医療行為として不可分のものであるから、一連の健康保険の診療の一部に自由診療を混在させることは、制度上認められず、その治療行為全体の費用は患者が負担するしかないこと、②療養担当規則18、19条が特殊な療法等を禁止していることや、昭和59年改正により特定療法費制度が導入され、「療養の給付」としては支給されない診療行為のうちの一部が、特定療法費の対象とされたことをもって、一連の医療行為に自由診療と保険診療が混在していることを禁止しているという解釈を前提とする運用を貫いている。
こうした国の政策に対して、内閣府に設置された総合規制改革会議が混合診療解禁を重要なテーマとして取り上げ平成15年7月15日「規制改革推進のためのアクションプラン」を公表して以来、いわゆる混合診療に関する議論が集中してされるようになった。そして、
平成18年法律第83号により、特定療養費制度が保険外併用療養費制度(法86条)に改められ、
「評価療養」と「選定療養」を受けた場合には、保険者は、被保険者に対し、その費用の一部について、保険外併用療養費を支払うものとされた。

◎いわゆる混合診療に関する論点メモ

提供されるのは良質な医療であり、それは安全性と有効性が確認された医療である。
今後、考えられる混合診療の行方は

○原則解禁+ブラックリスト
○原則禁止+保険外併用療養制度(ホワイトリスト)

※保険外併用療養制度

(評価療養)
保険導入への評価の過程にある医療で、先進医療(高度医療を含む)、医薬品の治験に係る診療、医療機器の治験に係る診療、薬事法承認後で保険収載前の医薬品・医療機器の使用、適応外の医薬品・医療機器の使用等
(選定療養)
快適性・利便性に係るもの(差額ベッド代等)、医療機関の選択にかかわるもの(大病院の再診、時間外診療、予約診療)、制限回数を超える医療行為(通常の回数を超えた投薬)等

◇混合診療禁止の理由

必要な医療は保険診療として認められているはずであるという前提や、安全性や有効性に問題がある医療から患者を守ること、また、圧倒的に情報と交渉力を持つ医師の裁量権の乱用(濃厚な診療及び無秩序な差額徴収による患者負担の増加)を防ぐ必要がある。
混合診療を全面的に解禁すると、医療の質、アクセス、コストのいずれも現行制度に比べ改善されるわけでなく、弊害が大きくなると考えるべきである。しかし、混合診療は、何を指標(時間、場所)として一連の医療サービスないしは不可分一体性を判断すべきかの判断基準が明らかにされなければならないし、選定療養は個々の内容に即し医学的必要性や選択できる条件等について十分検討されるべきである。

◇タイムラグの問題

医療技術が進歩し、新しい治療技術や薬剤がどんどん開発されていく時、保険導入に時間がかかると、患者・医師の双方に不満が生じる。

◇混合診療の3つの論点

①経済力による医療格差の発生

良質と判断された医療については、平等あるいは公平に提供することとなっており、混合診療によって発生する格差は理念的に許容できる範囲であるが、差額徴収の拡大による患者の負担増加は医療へのアクセスの不公平を発生させる。

②公的医療費の膨張

公的医療費が増えるか減るかは、制度設計及びその運用で決まる。公的医療費は多少増えても、問題は提供される公的医療保障の中身である。


③公的医療範囲の縮小(民間医療保険市場の拡大)

公的医療費の薬価収載圧力が弱まるなど公的医療の後退懸念はあるものの、合理的な理由が説明されない限り、既得権益の保護のための主張となる可能性もある。

◇混合診療はTPPの対象外

米通商代表部は、混合診療の全面解禁をTPPの対象外とする方針を日本政府に非公式に伝える。全面解禁が国民皆保険制度の崩壊につながるとの日本国内の懸念に配慮して譲歩した格好。ただ、TPPとは別の枠組みで日本に要求する可能性はある。
医薬品規制の見直しなどは譲歩しない構えで、難しい対応を迫られる。


   


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